DISCOVER LIFESTYLE COMPANY_FELISSIMO
2018/07/23
私達の暮らしを縁の下から支えてくれている企業が世の中にはたくさんあります。
「DISCOVER LIFESTYLE COMPANY」では、その企業を形成する人や理念、その本質を探ります。
今回は、ファッション、子供服から雑貨、手づくり雑貨といった商品を扱う、FELISSIMOーフェリシモを調査。
フェリシモでは、女性ならではの視点でさまざまな自社企画商品を作り、数々のヒット商品を生み出しています。
そんな、多くの女性が活躍するフェリシモ。彼女たちは、どのような思いで働いているのでしょうか。
「誰かのしあわせを、本気で追求し続けたい」
働く女性にとって、実店舗でのショッピングよりも、ネットや通販カタログで洋服やインテリア雑貨を購入する方が身近になりつつある。
1965年創業のフェリシモは、その草分け的な存在で、ほしい商品を1点1点選ぶのではなく、シリーズ商品が定期的に届く「フェリシモ定期便」という販売スタイルをとっているのが特徴的だ。しかも、単なる〝売り手〞〝買い手〞という関係性にとどまらない。「かわいい」「美味しそう」と商品をオーダーすることが、巡り巡って社会貢献につながる仕組みを作り上げており、そのアイデアの多くを女性社員が生み出している。
「しあわせ社会学の確立と実践」を経営理念に多彩なプロジェクトを展開し、どれもが〝ともにしあわせになるしあわせ〞というビジョンに直結する。幸せを追求する本気度が違うのだ。
フェリシモでは多彩なカタログを発行。
単なる商品の羅列ではなく、そのの世界観が伝わる誌面展開が魅力
ともにしあわせになるしあわせ
ヒット商品、タルト形のにゃんこタルトクッション。
一体どれだけのプロジェクトを展開しているかというと、フェリシモ社内でも把握しきれないほどの数と勢いがあるという。その状況を生み出すユニークな制度のひとつが「部活動」。毎週水曜日の午前中が活動時間で、これまでに「女子DIY部」や「おてらぶ」などいくつもの部活動が生まれてきた。中でも2010年に誕生した「猫部™」は、〝猫も人もしあわせに〞をモットーに、オリジナル猫グッズを次々と開発して部活から事業部へと昇格している。
また、阪神・淡路大震災や東日本大震災の被災地支援も積極的で、毎月100円義援金や商品価格の一部を基金に当てるなど、本業を通じた息の長い支援を継続中だ。これは多くのプロジェクトにも共通していて、「猫部™」の商品なら動物愛護に、「幸福のチョコレート」のチョコレートを買えば、ガーナの児童労働撲滅や教育支援につながり、ほしい商品を買う喜びが、社会の幸せにつながるようになっている。独自のアイデアで利益を生み、それを社会に還元する。そんな事業性、独創性、社会性の3要素を〝ともにしあわせになるしあわせ〞というビジョンの下、暮らしを豊かにする活動が笑顔の輪を広げている
商談室は白一色。
仕切りをあえて設けず、常に“何か”が生まれる活気に満ちている。
猫部™の事業の一環で休日の商談室で開催される保護猫の譲渡会。
これまでに350匹を超える猫が新しい家族に出会えた実績をもつ。
「神戸学校」は月1回、多彩なゲストを招き開催されるメッセージライブ。
開催は250回を超え参加費は全額寄付。
2004年度の文化庁長官賞にも輝いた歴史ある取り組みだ。
多岐にわたる商品ラインナップ
“古着”マインドが宿る「MEDE19F 」
2017 年11 月に誕生した「MEDE19F(メデ・ジュウキュウ)」は、30 代後半の女性を中心としたアパレルブランド。古着のもつ1点モノのニュアンスを感じるデザインには、歴史や文化を感じるストーリーが秘められており、素材や製法などのモノづくりの背景に共感するファンが急増中。流行に左右されず、永く大切に着続けたいスタイルだ。
500色の色えんぴつ
※ 最新シリーズ
10 万セット以上、世界55 カ国に届けられた大ヒット商品で、世界最大の色数が毎月20 色、25 カ月かけて届く。作り手の製作時間も、買い手のお財布にも優しい販売方法。
女性の心をわし掴み!青いチョコ
フランス・ロワール地方の小さな町、アンジェの屋根瓦を模した青いチョコ。国際菓子展でブルーリボン賞に輝いた爆発的なヒット商品。
FELISSIMOを支える女性たち
そんなフェリシモで働く女性たちは、明るく個性豊かな方ばかりだ。
彼女たちは私生活と仕事をどのように両立させているのだろうか。今回はフェリシモで活躍する4人の女性をご紹介。
柏木花菜子さん
ファッション事業部
ファッションブランド「MEDE19F」を立ち上げつつ、他のブランドも担当。
「産休、育休制度が整っていて働きやすい」と2児のママとしても奔走中
市川美幸さん
経営企画室 広報部
絵が大好き。「神戸学校」は午前中に働いてから参加すると、その分を積み立てて1カ月休暇がとれる。それを利用してギャラリーを開いたことも
小木のり子さん
生活雑貨事業部 猫部グループ
入社当時から猫部の部員として活躍。
現在は猫部グループの主任で、仕事を通じて野良猫問題にも取り組み「やりがいを感じています」と目を輝かせる
木野内美里さん
チョコレートバイヤー
チョコレートバイヤー“みり”として活躍する名物バイヤー。
「幸福のチョコレート」カタログを担当し、世界中の激レアなチョコを紹介し続けている
女性にとって働きやすい 働き方改革をリード
会社の規模が大きくなるほど女性管理職の割合が低くなる中、フェリシモは管理職の約3割を女性が占め、プロジェクトチームリーダーの男女比も女性が上回る。産休、育休取得者や時短者が多いのも特徴で、正社員もパートも復帰率はほぼ100%。このような数値からも女性が働きやすいということが伝わる。
今後もフェリシモ、そしてフェリシモで働く彼女たちの活躍に注目していきたい。
社会の「しあわせ」と社員の「しあわせ」を一緒に叶えるフェリシモ。新しい商品が次々と生まれています。
フェリシモの想いがこもった商品情報はこちらから!
「Kurashi」vol.4 好評発売中です!
「Kurashi」vol.4では、今回紹介したフェリシモをはじめ、様々な形の「働き方」を取り上げています。
仕事と暮らしは互いに密接な関係にあります。どちらかに注力するともう一方が疎かになってしまったり、逆に相乗効果を生み出したりすることも。では、毎日忙しく仕事に取り組み、暮らしも丁寧に行うあの人は、いったいどのようにバランスを取っているのでしょうか。
それぞれの仕事と暮らしに対するルールや、具体的なスケジュール管理、姿勢などを掘り下げ、自分らしい働き方・暮らし方の鍵を探ります。
雑誌の情報はこちらから