2018/05/30
食パン、バゲット、あなたはどちら派?
それとも、ベーグル? はたまた、クロワッサン? パンの種類はあまたあれど、
変幻自在で万能なパンだからこそ、一つひとつをこだわって
いまの気分にぴったりくる、美味しいバランスを見つけて楽しみましょう。
パンは家族みんなの好物。美味しいパンを買って帰れば、ご主人も息子さんもたちまち笑顔に。
セトさんはさっそく腕を振るって美味しいパンで朝を迎えます。
「パン屋さんに出かけるのはちょっとした”イベント”。夕食も、少しだけ特別に!」
東京・富ヶ谷のルヴァンは、子どものころ、
セトさんがパンの美味しさに目覚めるきっかけとなったお店。
今でも時間に余裕があれば足を運ぶ
おしゃれをして街へ出かけるのは、心躍るちょっとしたイベント。
セトキョウコさんにとって、パンを買いに出かけるのも、それに近い楽しみごと。
「特に子どもが生まれてからその感覚が強くなりましたね。今は仕事と育児で自由な時間を作るのが難しくて、なかなか買いに行くことができないんです。だから、空き時間ができたらさっと身支度して出かけます。お店に着く前から〝何を買おうかな?〞なんて想像したりして、ワクワクします」
いつも通っているなじみのお店以外にも、美味しいお店の情報が入れば積極的に足を運ぶ。到着後の行動は大体いつも決まっていてまずハード系のパンを数種類チョイス。さらにおやつ系やキッシュなどの惣菜系のパンをいくつか選び、イートインスペースがある場合は、その場で食べることも。
「焼きたてを少しでも早く食べるのが一番美味しい」のがその理由。
気になるパンがあれば、迷わず購入。だから、お店を出る時には、買い物袋で両手がふさがっていることがほとんど。大人買いとはまさにこんな光景を言うのだろう。
「パンを買いに行く日はお財布の中身もいつもよりちょっと多めに入れていきます。ついたくさん買ってしまうので(笑)」
毎回ハード系からおやつパンまで、さまざまな種類を大量購入。
「何買ってきたのー?」と息子の和玖くんも興味津々
大好物を大量に買って帰ってくると、たいてい、その日の晩はパンが主役の食事になる。
「焼きたての美味しさを逃したくないですからね。我が家は主人も息子もパンが大好き。だから、月に数回の〝パン・ディナー〞はみんな大喜び。パンの感想を言い合いながら、もりもり食べます」
パン・ディナーの日は、大皿に買ってきたばかりのパン数種類を美しく並べてテーブルに置く。それを囲むように、旬の野菜を使ったスープやグラタン、シンプルなサラダなどを添えていく。どの料理も滋味深く、穏やか。それでいてパンの味わいをさりげなく引き立ててくれる頼もしさを感じさせ、不思議とパンの大皿に何度も手が伸びてしまう。食べ終わるころには、お腹も心もすっかり満足。ささやかながらも、こんな贅沢な夜は、きっと幸せな気分で眠りにつけるのだろう。
「パンの香りがたまらなく好きなんです」。
お気に入りのパンと淹れたてのコーヒーを並べれば、あっという間に至福の空間に
「ほんの数分ですが、コーヒーを淹れている間は自分だけの世界に浸れるんです」。
特別な場所やモノがなくても、気分をリフレッシュできる、それがドリップコーヒーの魅力。
ネルドリップは、ペーパードリップにはないしっかりとした味わいを堪能できる
ドライイチジクの赤ワイン煮ペーストのレシピ
ホームパーティーでも重宝!
作っておくだけで毎日の朝食が少し華やかになります。
ハードなパンに合わせるのがおすすめです。
【 材料 】好みの分量
・ドライイチジク… 5 0 g
・シナモン…1/2 本
・クローブ… 3 粒
・赤ワイン… 1/2カップ
・水… 1/4 カップ
・クリームチーズ… 1 0 0 g
・はちみつ… 大さじ1/2~ 1( 好みで調節)
【 作り方 】
1. イチジクは4等分に切る。クリームチーズはざく切りにする。
2. 小鍋にイチジク、シナモン、クローブを入れ、赤ワインと水を注ぎ、15分ほど浸す。
3. 2 の鍋を火にかけ、沸騰したら弱火にして5分ほど煮る。
4. 粗熱がとれたらイチジクと煮汁大さじ1/2 をクリームチーズ、はちみつとともにフードプロセッサーにかける。
5. 器に入れて、冷蔵庫でしっかり冷やす。
【PROFILE】
セトキョウコ
東京都出身。旬の食材を使った、心と身体がほっと和む、優しくも芯のあるご飯やデザートを提供。主に都内でのケータリングサービス、各種イベントでの料理出店などをしている。一児の母でもある。ご主人は造形作家。著書に『旬菜ごはん』がある。
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