2017/07/25
「目には青葉、山ほととぎす、初鰹」という江戸時代の俳句が残るほど、愛されてきた初鰹。
初鰹に薬味をたっぷりのせていただく……
まさに初夏にぴったりの味覚ですが、毎回同じレシピでは食べ飽きてしまうもの。
ならば、味つけにアレンジを加えてみましょう。旬の鰹の楽しみ方が、もっと広がりますよ。
初鰹をもっと楽しむアイデア
個性的な調味料で
刺身用の鰹は、通常の醤油の他に、梅醤油や塩麹などの個性のある調味料と合わせても、味が引き立つ。
薬味で風味を変える
初鰹は意外にもエスニックな薬味とも好相性! フライドオニオンや香菜などと合わせると、賑やかでパンチの利いた味わいに変身。
パンと合せる
和風のイメージの強い初鰹だが、合わせる調味料や食材によってはサラダ風にも仕上がる。パンにのせてオープンサンドにしても華やかで美味。
作ってみよう
アイデアを生かして、いろいろな鰹料理を作ってみましょう。おつまみや、ホームパーティにぴったりなメニューなど、シーンに合わせて楽しんで下さい!
梅醤油漬け鰹のたたき
[ 材料 ] 2人分
初鰹(炙ってあるもの)…100g
梅醤油(練梅大さじ1と醤油80mlで代用可)…80ml
大葉…4枚
長ねぎ…5cm
スプラウト…適量
おろしショウガ…少々
[ 作り方 ]
1、初鰹と梅醤油は、柵のままジッパーつきの保存袋に入れ、冷蔵庫でひと晩(8時間)おく。
2、長ねぎは、外側の白い部分を繊維に沿って千切りにする。冷水に10分ほどさらし白髪ねぎにする。
3、1の初鰹を5mm厚に切る。大葉、白髪ねぎ、スプラウト、好みで1の梅とともに盛り付け、おろしショウガを添える。
※梅醤油の作り方
保存容器いっぱいに青梅を入れ、ひたひたになるまで醤油を注ぎ、3ヵ月以上寝かせる。
鰹のスパイスタルタル
[ 材料 ] 2人分
<鰹のタルタル>
初鰹…100g
赤玉ねぎ…15g
カレー粉…小さじ1/2
オリーブ油…小さじ1
香菜…2~3枝
塩…小さじ1/4
<スパイスオイル(作りやすい分量)>
ショウガ(みじん切り)…5g
ニンニク(みじん切り)…10g
長ねぎ(みじん切り)…20g
イエローマスタードシード…15g
クミンシード…5g
コリアンダーシード(粗挽)…5g
オリーブ油…1/2カップ
塩…15g
チリパウダー…10g
オイスターソース…小さじ1
[ 作り方 ]
1、スパイスオイルを作る。ショウガ、ニンニク、長ねぎを小鍋に入れて油を注ぐ。弱火にかけて長ねぎに焼き色がついてきたら、イエローマスタードシード、クミンシード、コリアンダーシードを加え、さらに弱火で2~3分加熱し、良い香りがしてきたら、火を止める。塩、チリパウダー、オイスターソースを加え、よく混ぜ合わせる。しっかりと冷ます。
※保存ビンに移し冷蔵庫で2週間保存可能
2、鰹のタルタルを作る。玉ねぎはみじん切り、香菜は茎と葉に分け、茎はみじん切りにする。初鰹もみじん切りにする。ボウルに入れ、カレー粉、塩、赤たまねぎ、油、香菜の茎と一緒に合わせる。皿にセルクル型を置き、中に詰める。型を抜いて、周りにスパイスオイルを大さじ2かける。香菜の葉を飾る。
鰹とアボカド、トマトのエスニックサラダ
[ 材料 ] 2人分
初鰹…100g
アボカド…1個
プチトマト…6個
ナンプラー…大さじ1
サルサソース(市販品)…大さじ1強
オリーブ油…大さじ1
わさび菜…2枚
レモン…1/8個
パン…適量
[ 作り方 ]
1、初鰹は5mm厚さのそぎ切りにする。アボカドは皮と種を取り、1cm角に切る。プチトマトは半分に切る。
2、ボウルに1の初鰹、アボカド、ナンプラー、サルサソース、油を入れ、全体を混ぜ合わせる。プチトマトも加え、さっと和える。皿にわさび菜と一緒に盛り付け、くし切りにしたレモンを添える。お好みでパンにのせていただく。
生の鰹が余ったら…… ツナ缶風にアレンジ!
生の鰹が余ったら、翌日に楽しみましょう。
オリーブ油とハーブで加熱調理すれば、鰹のツナ缶風のでき上がり!
鰹のオリーブオイル煮
[ 材料 ] 2人分
初鰹…200g
塩…3g(鰹の重量の1.5%)
ディル…1枝
レモン(輪切り)…2枚
ニンニク…1/2片
新玉ねぎ(普通の玉ねぎでも可)…1/2個
オリーブ油…1/2カップ
ラディッシュ…1個
[ 作り方 ]
1、初鰹全体に塩を振り、冷蔵庫で20分おく。出てきた水分をキッチンペーパーでふき取る
2、1と油、ディル、レモン、薄切りにしたニンニクをジッパーつき保存袋に入れ、80℃の湯の中に袋ごと入れ、30分おく
※湯の温度が下がったら、漬けている容器に熱湯を足すなどして、30分の間70℃を保つ
3、湯から保存袋を取り出し、しっかりと冷ます。(この状態で、冷蔵で3日保存可)
4、皿に盛り付け、新玉ねぎのスライス(普通の玉ねぎの場合は、スライス後、水に20分さらしておく)、ディル、ラディッシュを添えていただく。お好みで、オリーブ油や塩をかけても良い。
料理家村山由紀子
素材の持つ美味しさを引き立てるシンプルな料理を得意とする。四季を楽しむ料理、生活を心がけながら、日々過ごしている。著書に『パンのおかず50』(実業之日本社)、『天板一枚で!毎日のオーブンおかず』(河出書房新社)など。近著に『ベジヌードル』(主婦と生活社)がある。
http://murayamayukiko.com