2017/02/22
ふわりと広がる、爽やかな香りが魅力の柚子。
おせちなどの正月料理や冬至の柚子湯など日本人の暮らしに根づいてきた柚子ですが、ほかにも気軽に楽しめるアイディアがいっぱい。
あなたの暮らしにも、“柚子”を取り入れてみませんか?
冬は “黄柚子” で、暮らしに香りを
1年に2回、旬を迎える柚子。未熟果の「青柚子」は夏に、熟した「黄柚子」は秋から冬にかけて出回ります。ここでは、黄柚子の楽しみ方を紹介しましょう。
お風呂に入れてリラックス
天日干しなどにして乾燥させた皮を湯船に加えると、浴室が爽やかな香りに包まれ、リラックス効果倍増。皮は、薄手の布巾やガーゼなどで包んで麻紐で結ぶと、後片づけもラクチン!
肌の保湿&美白に
柚子の種には、とろみ成分のペクチンが豊富に含まれているため、日本酒に漬けるだけで手作り化粧水に。日本酒の1/3ぐらいまで種を入れるとちょうど良い。1日1回かき混ぜて冷蔵庫または冷暗所に1週間おけばでき上がり。グリセリンを少量加えてさらに保湿効果を高めても◎。肌に弱い方は、必ずパッチテストをしてから使用して。
料理に取り入れ、季節感と爽快感を
柚子は、皮を土鍋や椀などに添えて香りを添えたり、スライスして塩麹に漬けて柚子塩麹にしたり、普段の料理に手軽に取り入れることができる。果汁を使う時は、搾りたてを使うのがポイント。フレッシュな香りが魅力の柚子ドレッシングもおすすめ。
お茶やお酒に入れてアクセントに
柚子の皮や果汁をビールやワインに少し加えると、冬場だけのとっておきの味に。柚子茶のベースになる柚子マーマレードも作り方は簡単。柚子4個を用意し、皮の黄色い部分を細切り、種は取り出してガーゼで包み、実は細かく刻むかフードプロセッサーにかけ、はちみつ約200gと一緒にホーロー製の鍋で煮るだけ。弱火で時々混ぜながら15~20分で完成(冷蔵庫で10日間保存可)。
作ってみよう
柚子果汁と醤油とオリーブ油だけで作るシンプルなドレッシングと、冷やしても温めても美味しいサングリアの作り方を紹介します。
柚子ドレッシングの和風サラダ
[ 材料 ] 作りやすい分量
水菜(3cm長さに切る)…100g
油揚げ…1枚
白ごま…大さじ1
<A>
柚子の絞り汁…大さじ1~2(好みで加減する)
醤油…大さじ1
オリーブ油…大さじ1
[ 作り方 ]
1、油揚げは油を敷かずにフライパンにのせ、両面がカリッとなるまで焼き、3cm幅の細切りにする。
2、器に水菜と油揚げを盛り付け、上から白ごまを指でひねり潰しながら振りかける。
3、<A>を混ぜ合わせたドレッシングをかけ、全体を混ぜ合わせて食べる。
※大根や人参の千切り、カイワレ大根、スプラウトなどと取り合わせても良い。
柚子のサングリア
[ 材料 ] 作りやすい分量
無添加赤ワイン(甘口)…1本(720ml)
柚子(5mm幅の輪切り)…3個
※できれば無農薬のもの
はちみつ…大さじ3(好みで加減する)
[ 作り方 ]
1、容器に材料を入れ、冷暗所で一晩おく。(冷蔵庫で1週間保存可)
※好みで、ショウガの薄切り、クローブ、シナモンを入れても美味しい。
※寒い日や、風邪気味の時は、温めてホットワインにしても良い。
料理研究家カノウユミコ
野菜料理、ベジタリアン料理研究家。野菜の美味しさをいかした料理が評判で、『菜菜ごはん』シリーズ(柴田書店)など野菜料理の著書は多数。東京で毎月主宰する料理教室も人気が高い。鳥取県の専業農家に生まれ、鳥取県北栄町のふるさと大使も務める。2016年より拠点の一部を地元・鳥取に移し、野菜作りなどを行っている。 http://yumiko-kano.com