2017/07/06
「黒豆のチョングッチャン」
日毎の暑さが増し、本格的な夏の到来です。冷たいものを多く摂ることにより、胃腸の働きが弱まったり、暑さで体力が落ちがちな頃です。そんな時季に良く作るのがこのチョングッチャンです。チョングッチャンは韓国の納豆味噌で、ゆでた大豆に藁を合わせて適温で1日発酵させて納豆を作り、それを粗くつぶして塩と唐辛子を合わせたものです。チョングッチャンを使ったチゲもまたチョングッチャンと呼び、味噌の名前がそのまま料理名となりました。大豆の甘さと発酵することにより、独特の風味があり、手作りしたチョングッチャンで作るチゲは他には変えられない格別な味わいです。加熱した大豆に納豆菌を植え付けて発酵させると、タンパク質を分解してアミの酸などを作りだし、また納豆菌は熱に強く、生きたまま腸に届くと言われています。発酵食を上手に取り入れて、夏の疲れを癒してください。
料理研究家コウ静子
料理研究家。料理研究家である母、李映林氏のアシスタントを務めたのち独立。韓国薬膳要素を取り入れた、身体に優しい料理に定評がある。雑誌や書籍、テレビ番組などで活躍中。著書に『症状別 不調の時に食べたいごはん』(家の光社)などがある。