2018/08/21
前回はいい汗と悪い汗について学びましたが(汗って一体何? 正しいニオイ対策のための基礎知識)今回は、いい汗をしっかりと流せる身体作りについてご紹介します。気になる汗のベタつきや悪臭などは、食生活や寝不足を解消するだけで、汗の対策には効果抜群ってご存知ですか? 生活習慣の乱れを整えることがいい汗をかく近道なのかもしれません。
ベタベタ&クサイ汗を解消!
汗が分泌される汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があり、体温調節をしてくれる汗は前者から分泌されます。この汗腺は、特定の部位を除く全身に300~500万個分布していますが、実際に機能している汗腺は半分ほど。汗腺は、身体に必要な塩分やミネラル分をろ過して血液に再吸収させる働きもしているので、汗腺機能が低下すると、それらが再吸収されずに汗と一緒に出てしまい、蒸発しにくい「悪い汗」になってしまいます。汗腺がうまく機能すると、塩分やミネラルを含まない、蒸発しやすい「いい汗」となり、体温調整も効率的。つまり、いい汗をかくには汗腺を鍛えることが大切なのです。汗腺機能が鈍る要因としては、常にエアコン下にいる生活環境や食生活、日頃から汗をかくことに慣れていない運動不足が挙げられます。階段を使う、食べ物を意識するなど、気軽なことから汗腺トレーニングを始めてみませんか?
本来は無臭の汗も、食生活や寝不足でニオイが伴う
普段の食生活が汗のニオイに影響を及ぼすことがあります。例えば、たんぱく質の多いお肉や香辛料など刺激の強い食品を減らすだけで、それが軽減。汗の量が多いと悩んでいる方もぜひ念頭に。また、寝不足や疲れによっても汗臭が発生します。食事や睡眠を規則正しくとることを心がけて。
食べ物の効果を知って「いい汗」を促す
食べ物を意識すれば汗の質が変化。食物繊維が豊富な海藻は汗のニオイを抑えるといわれ、玉ねぎやショウガは発汗を促し、とくにショウガは身体を温め、汗をかきやすい身体づくりにも繋がります。
ベタベタ汗はかゆみや脱水症状のリスクも
いい汗は蒸発しやすく菌が繁殖しにくいので、汗の役割である体温調整がうまく行え、肌も清潔。悪いベタベタ汗は、それがうまくいかないため、かゆくなったり、脱水症状のリスクも高まります。
汗の長時間放置はニオイのもと
気温が高くなるにつれて汗をかきはじめると、電車やエレベーターの中など密室はニオイが気になり人に近づくのが嫌だなと思うこともあります。クサイと思われているのではないか、そんな不安も汗のケアをしっかりしておけば大丈夫! 汗を長時間放置しない、これを覚えておくだけでニオイの心配はいりません。
汗は、かいた直後は無色無臭。その後、水分だけが蒸発するので、肌表面や衣類にそれ以外の成分が濃縮していくことがニオイの原因となります。わずかながらに含まれる尿酸、乳酸、塩分やミネラル、それが時間経過とともに蓄積されて、皮膚の汚れや雑菌と混ざり菌が繁殖。酸性で出てきた汗も、放っておくとアンモニア臭に変わります。可能ならすぐにシャワーで流せると◎。または、その日汗をかくことがわかっているのなら、着替えの下着を持参するのがおすすめです。肌に直接触れる下着を着替えるだけでも大きく変わります。それができない環境では、汗専用シートで拭くのも効果的。肌表面に残った成分を拭いてあげれば、ニオイの元を一時的に断つことができます。朝、下着をつけるときに香りを忍ばせるのも、ちょっと気分の上がるアイデアです。
ランジェリーにほのかに香りをのせておく
香りは下から上るので、ショーツをはく時にシュッとひと吹きすると、忘れたころにほのかに香ります。決して汗の臭い消しではありませんから、強い香りはNG。オーデコロンやフレグランスミストがオススメです。
日中の汗にはシャワーを。夜は改めて湯船に浸かって
大汗をかいた時や、朝から蓄積した汗を日中どこかで洗い流せたら理想的。けれど一時的に汚れやニオイを落としたに過ぎず、疲れが体臭に繋がることもありますから、その晩はしっかり湯船に浸かることをおすすめします。
汗をかいたままのパジャマはニオイやあせもの原因に
人は睡眠時に体温を下げることで眠りにつこうとします。体温を下げるためにかくのが寝汗。寝汗が染み込んだパジャマと肌が擦れ、あせもやニオイの原因になるので、パジャマを毎日洗い、清潔に保つことが大切です。
朝起きたらデオドラントシートで汗ケアを
日中の汗と同じで、数時間かけてかいた汗は雑菌が繁殖しやすくなります。一日の始まり、デオドラントシートで一旦肌をリセットしてから、衣服を身に着けましょう。時間に余裕があれば、シャワーを浴びるのも◎。
寝苦しい夜におすすめのパジャマ
開口部が広く通気性の良いパジャマは、寝苦しい夏の夜に最適な衣服。寝返りなどで生地が擦れ、汗もどんどん吸っていくから、毎日洗濯ができて手入れも楽な、コットンがおすすめです。今年はショートパンツタイプも増え、ズボンの裾が捲れ上がる悩みも解消。同じ理由で全身を包んでくれるオールインワンは、寝心地抜群です。
GOOD NIGHT SUIT/WOMEN’S SHORT WHITE SILKY COTTON PAJAMAS
スーピマ綿で織られた生地は、ずっと着ていたくなる肌触り。シワになりづらく扱いやすい。13,000円 問:GOOD NIGHT SUIT TEL:03-5724-3036
Priv. Spoons Club/ワッシャーダブルガーゼパジャマ半袖トップス&ショートパンツ
クタクタになるまで揉み込んだワッシャー素材。ガーゼ生地にムラ糸を使用、見た目も涼しげ。シャツ14,000 円、パンツ12,000 円 問:Priv.Spoons Club TEL:03-6452-5917
SLEEPY JONES/marina pajamas
上質なコットンで作られたNY発のブランド。パジャマのみならず、シャツは街着としても人気。シャツ各16,500 円、パンツ各12,500円 問:DEAR BY ARK TEL:028-633-6039
SkinAware /オールインワン
オーガニックコットンで作られ、カットソー生地と布帛生地のコンビネーションが楽しめる。ワンマイルウエアとしても◎。25,000円 問:SkinAware TEL:03-6434-9005
暑い夏はエアコンの下にいることがしばしば。しかし、いい汗をかく為には、階段を使う、食べ物を意識するなど、気軽なところから汗腺を鍛えてあげることががおすすめです。本来無臭の汗も、ストレスや寝不足によってニオイが発生してしまいます。清潔な肌を保つ為にも汗腺トレーニングを始めてみては? また、汗は時間経過と共に、ニオイも雑菌も蓄積されていきます。放っておくと、アンモニア臭に変わり、嫌なニオイの原因に。夜はゆっくり湯船に浸かると寝不足の解消にもつながります。寝苦しい時には、気持ちいいパジャマを身に着けるのもおすすめですよ。
Kurashi Vol.4
仕事と暮らしは互いに密接な関係にあります。どちらかに注力するともう一方が疎かになってしまったり、逆に相乗効果を生み出したりすることも。では、毎日忙しく仕事に取り組み、暮らしも丁寧に行うあの人は、いったいどのようにバランスを取っているのでしょうか。それぞれの仕事と暮らしに対するルールや、具体的なスケジュール管理、姿勢などを掘り下げ、自分らしい働き方・暮らし方の鍵を探ります。第3特集にて、上記の汗特集を収録しています。
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