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企業で活躍する女性の働き方を調査

2018/10/31

企業で活躍する女性の働き方を調査

女性の社会進出によって、結婚・妊娠・出産後も正社員として働き続ける女性が数年前よりも徐々に増えてきました。しかし、毎日フルタイムで働きながら家事や育児をこなすのはなかなかハードです。やむを得ず離職する女性もいるのが現実だったりします。キャリアアップを目的として働いてきた女性にとって、これまで培ってきたスキルや経験を結婚後の負担を理由に手放すことは、自分自身はもちろんのこと企業にとっても大きな損失です。結婚、出産後も自分の能力を活かして、ひとりでも多くの女性社員に長く勤めてもらうには、企業としても改革が必要。そこで、女性の働き方や暮らし方は本当に向上しているのか、4つそれぞれの企業で活躍する女性達に話を伺いました!

女性が働きやすい環境が整っている OLYMPUS

若尾江梨さん 
営業マーケティング部門 映像国内営業本部
映像営業統括部 企画G 企画T
若尾江梨さん

20代~30代の女性に人気の「OLYMPUS PEN」シリーズの商品企画及び開発には女性社員が関わっています。
また、「OLYMPUS PEN」のアクセサリー商品企画は女性社員が中心なんだとか。

Q1_他企業と比べて女性にとっての働きやすさとは?

女性が働きやすい環境が整っていると思います。女性限定ではないのですが、定時後にメイクアップ、ボディメイク、ヘルスケアなどのセミナーの他、お菓子作り教室などを定期的に開催しています。弊社は医療メーカーなので、ヘルスケアは特に充実しており、乳がんと子宮がんの検診は無料です。

Q2 _ 女性が働きやすくなるための制度は?

産前6週間、産後8週間の厚生労働省が指示している産休がきっちりとれます。育休はひとりにつき1年単位で、育休の延長は、最長1年が昨年10月より国から認められるようになっています。女性の取得率は高く、男性が育休を取得する事例も多数あります。労働時間も、お子さんが小学4年生までは1日2時間、5・6年生なら1日1時間短縮することができます。在宅勤務制度もあるので、仕事と家庭の両立を図りやすいです。

Q3 _ 女性に向けてプラスになる企画は?

人事部が主導して「女性キャリアアップミーティング」を実施しています。女性社員へヒアリングを行い、働き方や会社での活躍などに関する課題を取り上げ、全社で施策改善する会です。

Q4 _ 仕事環境をより良くするためのモットーは?

ONとOFFを分けメリハリをつけて働くよう心掛けています。

チャンスにあふれている JOURNAL STANDARD SQUARE

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セールスマーチャンダイザー
市原 知栄里さん

現在、店舗で発売中のガラスブランド「fresco」別注の「kusumiAO」は雨晴 金子さんと市原さんがディレクションを行ったもの。メンズライクな色を女性らしいデザインで仕上げた別注の器は料理がいっそう映える逸品となっています。

Q1 _ 他企業と比べて女性にとっての働きやすさとは?

男女問わずチャレンジできるところです。「JOURNAL STANDARD SQUARE」も、自ら手を挙げて参加しました。

Q2 _ 女性が働きやすくなるための制度は?

自分でブランドを立ち上げることに挑戦する機会が与えられる「チャレンジ制度」があります。実際に、女性社員がこの制度を利用して「エミリーウィーク」という生理用品ブランドを立ち上げることに成功しています。また、グーグルアラームで全社員に20時のお知らせを行って帰宅を促す「アーリーバード制度」というものもあります。その他、産休は多くの女性社員が利用しています。

Q3 _ 今後、実施したいことは?

暮らしを豊かにするイベントを、今後も発信していきたいです。例えば、クラフトジンのイベント。暮らしの中で、お酒の時間を豊かに過ごすお手伝いができると思います。個人的にやりたいのは、現代版の「金継ぎ」イベントですね。

Q4 _ 仕事環境をより良くするためのモットーは?

計画性をしっかりもって仕事を進めるように心がけています。グーグルカレンダーは目標の10分前にお知らせが来ますので、おすすめ!

常に「女性のため」のものづくり nepia

高瀬さんマーケティング本部
コンシューマーマーケティング
高瀬智子さん

2018年4月に発売を開始した「トイレットロール2倍巻」。商品によっては最短6ヶ月で企画から販売に至るそうだが、この商品は実に2年かかったという。高瀬さんを含む、プロジェクトメンバーがこだわり抜いた商品。

Q1 _ 他企業と比べて女性にとっての働きやすさとは?

特に女性が購入される商品を製造・販売している企業ですので、ユーザーと企業の両方の目線で仕事に取り組めます。そういった点は、女性が働きやすい職場です。

Q2 _ 女性が働きやすくなるための制度は?

2018年4月、王子グループでは東京・江戸川区にある工場敷地内に従業員や地域の方が利用できる「ネピア ソダテラス」という保育園を開園しました。園で使用するおむつは当社から提供しています。ママ従業員も安心して働けて、おむつメーカーならではの取り組みです。

Q3 _ 女性に向けてプラスになる企画は?

CSR活動に力を入れています。その内のひとつ「千のトイレプロジェクト」の発案者は男性でしたが、女性のお客様からの応援が多かったこともあり、女性従業員を中心に継続しています。今は3つのCSR活動を行っていますが、多くの女性従業員が関わっています。

Q4 _ 仕事環境をより良くするためのモットーは?

社内の様々な部署の従業員と、積極的にコミュニケーションを図っています。挨拶は基本ですが、時には一緒に飲みに行って「飲みニケーション」を深めたり、社内野球部の試合に応援にも行きます。

男性の育休も増えている Komerco

kageyamaKomerco事業部
Komerco事業責任者
影山由美子さん

器や調理器具などのモノによって、料理が趣味になったという自身の経験から発足したKomerco事業。料理が楽しくなるマルシェアプリ「Komerco- コメルコ-by cookpad」2018年6月末オープンした。http://komer.co/

Q1 _ 他企業と比べて女性にとっての働きやすさとは?

働き方や時間的な拘束が柔軟なため、女性は働きやすいと思います。所属している事業部単位に裁量が渡されているため、従事している業務に応じて働き方を都度調整していけます。また、メイン領域が「料理」であることについても、私はやりがいを感じています。

Q2 _ 女性が働きやすくなるための制度は?

フレックス制や在宅勤務を一部取り入れています。また、男性社員の育休取得が増えていますので、男性社員の奥様にとっても優しい環境だと感じています。

Q3 _ 女性に向けてプラスになる企画は?

クックパッドは「毎日の料理を楽しみにする」ことをミッションに掲げている会社です。これから世の中に提供する事業に関してもこのミッションに即して生み出していきますので、女性にとって必ずプラスになることを社内・社外問わず企画していきます。

Q4 _ 仕事環境をより良くするためのモットーは?

自宅が葉山で海が目の前にある暮らしをしています。海や山や、新鮮な食材が豊富な葉山にいるだけでリラックスできます。自身の体調管理が大事。週末にちゃんとリフレッシュすることを心がけています。

結婚や出産などのライフイベントによって、女性は働き方を考えなければいけない機会が訪れます。その度に、優先順位をつけ、諦めなければいけないことも増えます。そのため、好きなことをして働きたい!と思っても、キャリアを描きづらいという壁があるのです。独身時代はバリバリ働き、仕事に打ち込んでいた人でも、結婚・出産後に同じような働き方を続けるのはなかなか難しく、社員として残るのは厳しいのが現状です。今回ピックアップした企業さんのように、日本でも徐々にですが女性が結婚、出産後も独身時代と同じように自分のスキルを発揮できる会社も増えてきています。優秀な女性社員が長く活躍できるようにするには、企業自体が快適に働ける環境づくりを積極的に進めることがなによりも大切なのかもしれません。

Kurashi vol.4掲載

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