marketing/PR manager・伊藤潤子さんの働き方改革

私のマイルール

仕事もプライベートも自分のルールさえしっかりしていれば、忙しさに振り回されず、自分を大切に保つことができるのではないでしょうか。マイルールや今後の目標、一日のスケジュールなどから伊藤さんの働き方が見えてきました。

1.20時までに仕事を切り上げ、退社する
2.会社の仲間とは本音で向き合う
3.雑誌の最新刊は欠かさず目を通す
4.つねに問題意識を持って生活する
5.仕事のオン・オフは切り替えない
6.主人にはあえて何も「求めない」
7.長く使えるモノを選ぶようにする

MY TO DO LIST
＊スタイリング業務を極める
＊育児と仕事を無理なく両立させる
＊子ども目線のコンテンツを増やす
＊興味のある分野の勉強をする！

ONE DAY WORK SCHEDULE

6：30　起床
7：00　朝食
8：00　家を出る
9：00　出社
10：00　広告代理店 打ち合わせ
12：00　ランチ（会社のキッチンでお惣菜やそうめん作る）
13：00　打ち合わせ× 3 本（商品開発／WEB／TV会議）
18：00　社内スタッフたちからの相談、質問対応
19：30　退社
21：00　帰宅・夕食準備
22：00　夕食
23：30　入浴

誰でも平等に挑戦できる社風

高い向上心と強い責任感を併せ持ち、懐も深い。
そんなたくましくも優しい印象が伊藤潤子さんにはある。

学生時代から海外に興味を抱いていた伊藤さんは、短大を卒業するとサイパンの旅行会社に3年間勤務。帰国した後は、大手広告代理店で働き始めた。

「あの頃はテレビ局担当として、テレビの広告枠を売っていたのですが、事業主の担当として責任をもって宣伝やPRの仕事をしたいと思うようになり、転職することに決めました。ただ、そうはいうものの、宣伝やPR職の経験はありませんし、選り好みできる立場でもない。悩んでいた時にちょうど、転職エージェントから求人のお話を聞き、今のオフィスとご縁ができたんです」
　
こうして2014年、晴れてベツダイに入社。当初、東京オフィスの社員は伊藤さんを入れてわずか4名。そしてPRに関する知識はゼロだったが、周囲の助けを借りながら、徐々にノウハウを身につけていったという。あれから4年半、今では東京オフィスも16名まで増員。表参道にあるオフィスは、住宅会社とは思えないほどカジュアルな雰囲気で和気あいあいとしている。

「会社には月に一度、自由にプレゼンをする〝月一プレゼン〞というものがあるくらい、思いついたらすぐ提案できる環境があります。そして企画が通ればすぐに実行に移すことも可能。プレッシャーはありますが、挑戦できる分、やりがいは十分ありますね」

オフィス中央にあるキッチンも伊藤さんの提案から生まれたもの。ここでお茶を飲みながら打ち合わせをしたり、来客に食事を振る舞ったり。コミュニケーションの場として日々利用している。

「スタッフ達の晩ご飯を作ることもよくあります。ぶり大根とか煮豚とか、煮物が好評ですね」と、大らかに笑う。

「料理は昔から好きです。会社では煮物などの煮込み料理を作ることが多いので、
ストウブを重宝しています」

「料理は仕事の合間の気分転換に最高です」
　

現在、PRマネージャーとして、『LIFE LABEL』の広報活動に勤しむ伊藤さんだが、それと同じくらい注力しているのが後輩たちの育成だ。

「何かの相談を受けても、ただ答えを教えるのではなく、答えを導き出すための手段を提案するなどして、自ら考え、やり抜く力をつけてもらえるような対応を心がけています。嫌われるのは覚悟で、本音でぶつかってますよ（笑）」
　
時に優しく時に厳しく。姉御肌の伊藤さんは社内の頼れる存在。取材当時は妊娠8ヵ月だったが、産休直前まで仕事に励んだという。　根っからの仕事人である伊藤さんだが、プライベートでは、ご主人と猫の麦ちゃんとのふたりと一匹暮らし。白を基調とした自宅のリビングには趣あるインテリアが置かれ、空間に表情を与えている。

「『LIFE LABEL』でスタイリングの仕事をするようになってからヴィンテージ家具の魅力にはまってしまって。お気に入りを見つけては一つひとつ買い足しています。以前はモノに対して無頓着でしたが、今は良いものを長く大切に使い続けたい、そう思えるようになりました。何より仕事と育児の両立もぜひ試してみたいですね」

COMPANY DATA
ベツダイ
大分に本社を構える老舗住宅会社。新築住宅ブランドの『LIFE LABEL』では、さまざまなライフスタイルに沿った規格住宅を販売。人気の『ZERO-CUBE＋FUN』をはじめ、多数商品を取り扱う。住宅以外にも、暮らしをもっと楽しくするプロジェクトを展開中

『LIFE LABEL』では、住む家だけでなくライフスタイルを含めて提案していくために
ユニークなオリジナルグッズを女性社員が中心になって積極的に制作している。
ロゴ入りスニーカーもオリジナル！

伊藤さんの大切なもの

伊藤さんの周りは、好きなものであふれていた。最近買ったものからずっと大切にしているものまで。モノでもペットでも石井さんの愛情がわかるそのモノは、これからもずっと大切にされていくのだろう。

リビングの壁に飾られたタペストリーは、友人のお手製！

味のある食器棚は昭和の古家具。
全国各地で手に入れた、お気に入りの器や皿が行儀よく収納されている。

「麦は私たち夫婦にとって子どもみたいに大切な存在。
出会った瞬間、運命を感じました。いつも癒してもらっています」　

独身の頃から少しずつ集めている器の数々。
「小鹿田焼から琉球ガラスまで、いろいろあります

転職や結婚、出産など女性にとっては、選択するのに勇気がいること。大きく環境が変化したり新しいことにチャレンジしたい気持ちがあっても、周りの理解がなければ続けることや新たな選択肢を受け入れてもらうことは現実としてまだまだ難しい。伊藤さんのように風通しの良い職場を自ら作っていくことも、新たな働き方改革につながっていくのではないだろうか。女性としての人生プラン、自身のキャリアプランをあきらめないで挑戦できる、そんな環境が増えてほしいと思うのです。

※Kurashi vol.4掲載

【PROFILE】
伊藤潤子

ベツダイ マーケティング・PRマネージャー。短大卒業後、サイパンの旅行会社に3年間勤務。帰国後、大手広告代理店で働いた後、2014年、ベツダイに入社。現在に至る。