2018/04/11
「朝はきちんと食べたいから、ご飯派」「大好きなパンで1 日を始めたい」
「忙しい朝だから、手軽で栄養のとれる一品を」
朝ごはんの好みやスタイルは、人それぞれ。
1 日の始まりだからこそ、好きなもの、心地いいと思えるものに。
『オカズデザイン』として多忙な日々を送る吉岡さん夫妻。
二人にとって朝ごはんとは?
忙しい日とゆとりのある日の朝ごはんの工夫を伺いました。
ひと工夫でおいしい朝食を
パンの日の食卓。時間のない朝でも、野菜を洗って添えるだけのサラダで彩りと栄養を補給し、卵を溶いてさっと焼くオムレツで食卓を充実させている
忙しい朝はパン
〝時間が美味しくしてくれるもの〞をテーマに、料理とグラフィックデザインのチーム『オカズデザイン』として活動する吉岡秀治さん、知子さん夫妻。二人にとって〝朝ごはん〞とは、〝二人が夫婦として過ごせる大事な時間〞だと話す。
「仕事で常に行動を共にしていますが、仕事仲間がいることも多いので、1日のうちで朝ごはんが一番ゆっくり会話できる時間になっています」と知子さん。
それだけに、どんなに忙しい日でも朝ごはんを欠かすことはない。
作るのは主にご主人の秀治さんが担当し、知子さんはサポートに回ることが多いそう。これは休日でも同じだとか。
「忙しい日は時間を短縮できるパンを中心に冷蔵庫にある食材を見て、スープや卵料理を作ったりします。
ゆで鶏やセミドライトマトのオイル漬けなど、作り置きを活用して手早く作れる工夫をしていますね」と秀治さん。
本当に時間がない場合は、トーストに目玉焼きをポンとのせて挟んで食べることもある。
けれど、基本的にはサラダやヨーグルトも添えて、栄養と彩りを大切に朝ごはんを調えている。
また、パンは美味しいお店のもの、ヨーグルトにはお気に入りのジャムをトッピングするなど、食材にこだわり、〝美味しさ〞もしっかり追求。
シンプルだけど、〝ちょっと贅沢な朝ごはん〞。
それが1日を乗り切る元気の源だ。
ゆとりのある朝は和食を一方で休日となると、いつもより少しだけ朝寝坊をして、二人で台所に立つ。
お米を研いで、鍋に水を張って昆布をポトンと落とし、ゴリゴリと削り節器で鰹節を削る。
秀治さんを中心に朝ごはんの仕度が始まると、台所に美味しい湯気が立ち始める。
「食卓を囲みながら おかずの品評会をすることも。 会話が広がります」
朝食づくりは主に秀治さん担当で、知子さんはサポート役にまわることが多い。
食卓を囲む時間だけではなく、作る時間も、大事なコミュニケーションだ
「休日は和食を作ることが多いですね。羽釜でご飯を炊いて、ダシを取って、7時ごろから作り始めて、2時間半ほどかけて仕度をします。おかずはいつものように冷蔵庫を覗いてから何を作ろうかな? と決めますが、魚料理だったらイワシの梅煮にするなど、レシピにひと工夫を加えるようにしています」と秀治さん。
また、休日になるとおかずの数がぐんと増えて、メイン以外に副菜が3品ほど並ぶことも多い。
「時間にゆとりのある日は、試作を一品加えることもありますね。今日ならポテトサラダ。ジャガイモに少しサツマイモをプラスし、具もいつもとは違うもので作ってみました」と知子さん。
炊きたてのふっくらご飯に、香り豊かなお味噌汁、その周りを彩るバラエティ豊かなおかず。
箸を伸ばしながら、「美味しくできたね」「この味、好きだな」とおかずの品評会から、「そういえば昨日のあれって」と会話がのんびりと部屋の中に広がっていく。
忙しい日が多いからこそ、ゆとりがある日は丁寧に、手間をかけて朝ごはんを作る。
そんな時間がまた、明日への活力を生み出してくれる。
朝ごはんの後の一杯のコーヒーも秀治さん担当
パンにトッピングするだけなど、時間をかけずして美味しい工夫を楽しむ
ヨーグルトにはお気に入りのジャムをトッピング
素材だけのシンプルサラダ。味付けもオイルとバルサミコ、塩のみ
ゆとりのある朝に登場する白和えなどの副菜は、朝から時間をかけて手作りする
ご飯は羽釜で炊いて、おひつに移して炊き立てをいただく
ゆとりのある朝のご飯は支度に2時間半をかける
オカズデザイン夫妻の朝食ノート
夫婦で協力して、朝の時間を美味しいご飯とともに楽しむ吉岡夫妻。
定番メニューでのこだわりポイントを聞きました。
1. 魚料理
メインの魚料理も時間をかけて手作り。
網でじっくり焼いた焼き魚にするほか、自家製の梅干しで煮るなど、
味付けや作り方にひと工夫を加え、特別感のあるおかずに
メインのおかずはじっくりと調理
自家製の梅干しでつくる、イワシの梅煮。
余裕のある休日の朝だからこそ、レシピにひと工夫を加えて丁寧に作る。
ゆとりがあれば、試作を加えることも
炊き立てをおひつで味わう
和食の日は、羽釜でご飯を炊いておひつに移し、食卓へ。
炊き立てのふっくらとした味わいに心もほくほく。
残ったらおにぎりにしていただくこともある
2.パン
カリッと焼いたパンの上に、常備菜をのせて手軽に、でも食べ応えもあるオープンサンドに。
特に時間のない日はトーストに目玉焼きを挟んでいただくこともある
パンは網焼きでカリッとさせる
パンは美味しいお店のものをチョイス。
焼くときは食感をカリッとさせるために網を使ってトーストするのがお決まり。
このひと手間でぐっと美味しくなる
ボリュームたっぷりのオープンサンドに
パンに乗せる具材は茹で鶏やセミドライトマトのオイル漬けは常備菜として冷蔵庫にストック。
あっという間にボリュームたっぷりのオープンサンドが完成!
朝の週間
1.ミルで豆を挽いて丁寧にコーヒーを淹れる
朝ごはんの後は、秀治さんが淹れる香り豊かな挽きたてコーヒーでひと息ついてから活動開始。
ほっとする時間でもあり、スイッチの切り替えでもある
2.ピッチャーに水を入れて朝ごはんの食卓にサーブ
朝起きたら最初に飲むのが水。
浄水器と『ブリタ』で2回浄水をかけて食卓にサーブしている。
水分補給することで、身体と頭がすっきり目覚めるそう
3.屋上の畑で野菜を収穫採れたて野菜を朝ごはんに
どんなに忙しい朝でも必ず屋上の畑へ行き、野菜やハーブを収穫。
お味噌汁の薬味にしたり、フレッシュハーブティにしていただく
私のお気に入り
1.パンにも白米にも合う朝ごはんのおとも3 種
オカズデザインのオリジナル常備菜
“マッシュルームのパテ”、“鶏味噌”、“アリッサ”。
ご飯にのせたり、パンに挟んだり、和洋問わず相性抜群
2.ゴリゴリ削って使う鰹節
ダシをとる時などに登場するのは削り節ではなく、鰹節。
「削りたての香りがいいですね。一つあるとけっこう長持ちします」(秀治さん)
3.『アアルトコーヒー』のコーヒー豆
コーヒー豆はいただき物も多いが、特に『アアルトコーヒー』の豆がお気に入り。
「飲むと頭が目覚めて、気が引き締まります」(知子さん)
頼れる調理道具
1.『W E S T S I D E 3 3 』の卵焼き器
卵焼きやだし巻き卵を作る時は、決まってこの卵焼き器。
銅製で上手に焼けるので長年愛用している。木製の持ち手で扱いやすいのも魅力
2.宮伸穂さんデザインの南部鉄器の羽釜
和食の朝ごはんで白米を炊く時は、いつもこの羽釜で。
5 分づき、7 分づきなどの白米を2合半ぐらい炊いて、毎朝炊きたてを楽しんでいる
3.秀治さんの母親から譲り受けた削り節器
削り節器はダシをとる時のマストアイテム。
「きれいに削れて、引き出しを開けた時にふわっと香る鰹節の香りが好き」(秀治さん)
朝時間を毎日豊かに楽しむための”朝食”の本
気持ちのよい朝のはじまりは朝食から。丁寧にダシをとった味噌汁、バターたっぷりのふわふわオムライス、栄養満点のスムージー。
爽やかな陽射しの中、朝ごはん習慣をはじめてみませんか?ちょっと贅沢な気持ちになれて、早起きの特権ともいえる朝食は、あなたにとって元気の源? 至福の時? 朝からしっかりとご飯を食べることが、充実した一日を過ごすきっかけになるはずです。今日はいつもより早く起きて、美味しいモーニングライフを。
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