2017/08/24
「あわびの肝粥」
秋の産卵前、身がふっくらとして鮑の美味しい季節です。お刺身でその食感と香りを楽しむのもよいのですが、肝が充実する夏は、肝も楽しみたいもの。
旬のこの時季はあわびの肝粥が定番です。あわびを捌いたら、身をそぎ切りにしてごま油でさっと炒めて取り出し、お米はあわびの肝をもみ込んでから、ごま油で炒めて水を注いで炊きます。濃厚な肝の風味とごま油の香りが、独特な味わいを作りだします。鮑は栄養価が高く、疲労回復効果もある食材です。高価な食材ですが、旬の時期には手に取りやすくなりますので、少し奮発して、お粥にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
料理研究家コウ静子
料理研究家。料理研究家である母、李映林氏のアシスタントを務めたのち独立。韓国薬膳要素を取り入れた、身体に優しい料理に定評がある。雑誌や書籍、テレビ番組などで活躍中。著書に『症状別 不調の時に食べたいごはん』(家の光社)などがある。